その3

今回から、第2回スキルズワークショップで発表された6つのシンボルモニュメント案をご紹介します。
建築家隈研吾先生からどのようなアドバイスをいただいたのでしょうか?

コンセプト
中央に日本をイメージさせる反り橋を架ける。
橋のサイドはシアンペラフィネで用いられているデザインをアクリル板を使い、アレンジした工法を用いる。ここではエッジに鉋屑を貼り付けることを考えている。
四角い箱の中にやわらかい空間を作る、といったイメージにする。それを鉋屑の繊細さにより表現する。
橋の形は住吉大社の太鼓橋を参考にし、高欄(手摺)は日本をイメージさせる組物を使い、日本の橋をイメージした。

隈先生からのアドバイス

  1. 鉋屑を使う案は面白いが、その繊細さがうまく表現できるだろうか?アクリルに貼り付けるというアイディアは、のり付けの汚さなどが目立つのではないか。
  2. 橋が具体的過ぎてグロテスクな印象を与える。かえって安っぽい印象になるのではないか。
  3. 橋がなくて、その空間を通り抜けるだけでも充分ではないか。

Y君の今後の作戦
本物に勝るものを創造するためには、本物から何か一つを抽出し、その一つについてとことん追求していけば、本物に勝るチャンスが生まれる。隈先生はそのようにおっしゃっていた。
その一つとして「格子」に着目し、新たな格子を開拓したい。
格子の可能性を最大限に生かし、やりたかった「鉋屑」を使って、モニュメントを完成させたい。
鉋屑が宙を舞う様な幻想的な空間が創造できれば、成功だと思っている。